●終戦のローレライ
 
 

つい先日、やっと福井晴敏氏の「終戦のローレライ」を読み終わりました。
当サイト内「マスタードパフェ小盛り」にも書きましたが、読み始めたのが2月の12〜3日なので、1ヶ月半近くかかってしまいました。(今月は忙しかった事もありますが)
その間、3月5日には映画が封切りされてしまい、テレビのコマーシャルやワイドショーの芸能コーナー、はてはバラエティーのパロディーにまで取り上げられてしまい、どんどんネタバレされてきて、私はそういう放送から耳目を逸らせるのに大変でした(^ ^ ;;;
推理小説じゃなくても、読んでる途中で内容がわかってしまったら、つまらないですからね。

感想ですが、ハッキリ言って面白かった!です。
この作品は“映画化”を前提に書かれた作品だそうですが、まさに映画を見ているような立体感のある作品でした。登場人物の細かい動きのひとつひとつの描写がまさに映画。
それもアニメ映画のような動きや表情の描写です。さすが∀ガンダムの原作者です。
わかるでしょうか? 「この場面なら、こういう表情」という定番(?)の表情、行動、感情の動きが随所に出てきます。でもそれは、「お決まりの」とか「ありきたりの」という意味ではなく、もっと良い意味で単純に読者をワクワクさせてくれます。

しかも氏の凄いところは、単に娯楽思考という訳ではなく、その娯楽の中にも作者なりの人間観とか戦争観を熱く語っているところです。ちょっとムキになり過ぎかな?とも思える部分もありますが、それはそれで福井文学の特徴なのでしょう。(たぶん)

福井氏の作品は昨年「川の深さは」という作品で初めて読んだのですが、これもこれで、なかなか福井晴敏という人間のマニアックな性格が反映していて、面白く読んだのですが、そのマニアックさは、下手をすると嫌いな人には徹底的に嫌われるようなマニアックさなのかな?と思ったりもしました。
ちなみにこの作品「川の深さは」には、私のほぼ地元である東京江東区・亀戸が舞台として登場しているので、それも私にとっては面白く読めた理由のひとつです。

いずれにしても「終戦のローレライ」、お勧めです。
ちょっと長い(単行本で2分冊、文庫本で4分冊)のですが、割と楽に読めると思います。
「読んでから見るか?見てから読むか?」というキャッチコピーが昔ありましたが、やはり読んでから映画を見た方が良いと思います。
私は、映画を見ようかどうしようか、迷っています。あれだけのボリュームを2時間ちょっとに凝縮するのは無理なんじゃないかと思う反面、映画のために書かれた作品なのだから、それなりに映画も期待できるのかもしれないな?などと思ったりしています。

誰か一緒に映画、行きませんか?

 

 

31/MAR/2005

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