●不夜城 ●慟哭
 

今回の「My Favorite」は2本立てです。(笑)
《Fayray》で、音楽をご紹介しましたので、今度は最近(先週から今週にかけて)読んだ本です。

まず1冊目は、 《馳 星周》の『不夜城』です。
この作品は、平成8年の発表ですから、ちょっと古い作品ですね。
たしか映画化もされていたような記憶があるのですが(違ったかな?)、知っている方も多いかも知れません。
この作品(小説の方)は、その後『鎮魂歌(レクイエム)−不夜城2』と続き、昨年(2004年)末に完結編として『長恨歌―不夜城 完結編』が出されました。

《馳 星周》の名前は知っていましたし、このシリーズ以外の作品でも、なんとなく読んでみたい作品があったので、とりあえずは作者の名を世間に知らしめたデビュー作である本書を読んでみようと思って買ってみました。
簡単に言ってしまえば、新宿にたむろする中国系マフィアの抗争を描いたハードボイルド小説なのですが、一言で「中国系」と言っても「上海系」あり、「台湾系」ありで、複雑に絡み合う組織同士の抗争と、それぞれの思惑が細かく描かれていて、なかなかに面白い作品でした。
ただ、登場人物が殆ど中国名なので、フリガナがふってない所は、何頁も戻って読まなければならないので、ちょっと骨が折れました。(日本式に発音しちゃうと、なんかイメージが違ってしうまうようで・・・)
文庫版の「あとがき」にも書かれていたのですが、確かに他のハードボイルド作品とは一線を画すような、独特のストーリー展開も、面白かったと思います。シリーズ2作目、3作目にも期待大です!

 

そして、上記『不夜城』読破後、続けて読んだのが、《貫井徳郎》の『慟哭』です。
この作品は、単行本の“帯”に書かれていた「題(タイトル)は『慟哭』、書き振りは《練達》、読み終えてみれば《仰天》」(北村薫)というコピーに惹かれて買い求めたのですが、確かにこれは面白かったです!2日ほどで、一気に読み終えてしまいました!

いわゆる「警察小説」とでも言うのでしょうか、“ある事件”と、その事件の捜査にあたる警察内部の様々な駆け引きや軋轢、そして主人公の心の葛藤などが描かれているのですが、ミステリー小説としての“謎解き”の面白さと、本格的な警察小説のリアリティーが、まさに“練達”な筆致によって描かれています。

当たり前ですが、ここでは詳しい内容は書けませんが、是非読んでみていただきたい一冊です。

 

 

2/Jun/2005

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