マスタードパフェ


<Professional -2-> 

 では、今回は「前ふり」という事で、次回から「Professional」という事について、書いてゆきたいと思います。

と締めくくって以来、「本家マスタード・パフェ」を3ヶ月近くもサボっていました。
まぁ、いつもの事なので、あまり気にしないで下さい。少なくとも私は気にしていません。

 さて、Professionalですが、私がこの業界に入った頃には、本当にプロと呼ばれる人たちがたくさん居て、素人がどう逆立ちしてもマネの出来ない仕事をしていました。
そして、印刷会社の営業マンとして駆け出しだった私は、社内外のプロ達に依頼して、仕事を進めていたわけですが、それまでは社内の進行係というべき人たちや、上司に聞きながらの依頼だったので、それほど自分自身ではプロの仕事についての知識は必要では無かったのですが、いざ独立して何から何まで自分で判断して、その仕事に合ったプロに仕事を依頼しなければならなくなったとき、それまでのような中途半端な知識では、色々な面で不都合が出てくることに気付きました。

 もちろん自分がプロとしての実作業をするわけでは無いのですが、最低限プロの仕事の本質を知っておくべきだと判断したのです。
プロの仕事と素人の仕事の違いとは何なのか?プロフェッショナルの条件とは何なのか?

 そして、そのひとつの答えとして「道具」の存在を認めないわけにはいかなくなりました。もちろん良い道具があれば良い仕事が出来るという訳ではないのでしょうが、当時のプロフェッショナルと呼ばれる人々は皆、プロの道具を持っていました。
私達の印刷業界で言えば、「カラス口」と呼ばれる、線を引くための道具。同じくロットリング(これは社名なのですが、一般的に製図用ペンを「ロットリング」と呼んでいました)。さらに三角定規や40cm or 60cm定規も普通の定規と違い、かなり精度の良いシロモノでした。色鉛筆やマーカーでも、プロ仕様の高品質の物が多種売られていました。
当然、他の業界でもプロ仕様というものは存在するわけで、調理人の使う包丁などは、その代表的なものなのでしょう。

 仕事を依頼する側の人間である私の本職は「営業」ですが、それでも簡単な修正や、版下の切り貼りなどは、私がやらなければならない場面も数多くあり、独立後はそのようなプロの道具を一通り揃える羽目に(?)なりました。
しかしいくら道具を揃えても、それを使いこなす技術は当然無いわけで、初めの内は四苦八苦して、簡単な切り貼りに半日を費やした事もありました。
それでも、そんな事を繰り返してゆくとどうにかなるもので、段々技術も身に付いてきて(もちろん素人の域を出ないのですが・・・・(^ ^ ;;)、簡単な線引きくらいはこなせるようになりました。

 その頃注目していたのがMacintoshやDTPで、「いずれコンピュータを使って、素人でもプロ並みの仕事が出来る時代が来るのだろうな」と漠然と感じていました。
そのあたりの事は、過去の「マスタード・パフェ」でも述べているので割愛しますが、現実にそれから数年後、素人でも1cmの範囲の中に、0.1mmの真っ直ぐな罫を何本も引けるような時代がやってきました。

 更に時代は進み、今ではパソコンの低価格化・普及、手軽なアプリケーションやお手軽テンプレートの開発・普及、そして高品質のプリンタや低価格のスキャナなどの普及やデジカメなどの定着により、家庭の主婦でもプロ顔負けの印刷物を作れる時代になりました。

 「道具」がプロフェッショナルの証(のひとつ)である時代が終わりつつあるのかもしれません。
電子レンジで、かなり美味いレトルト食品が食べられるという現象も、同じ様な意味を持つのかも知れません。

 道具がその価値を失いつつある現在、やはり求められるのはプロフェッショナルとしての感性や人間性や心の在り方など、メンタルな、そしてアナログな部分なのでしょう。

 デジタルが発達した結果、本当に必要とされるものがアナログであるとする必然の帰結が、21世紀という現代なのでしょう。

 パソコン、デジカメ、携帯電話が当たり前の時代になり、電子メールでのやり取りが日常茶飯事になった現在、ノートや手帳の有効活用、声による会話、顔を付き合わせてのやり取りなど、本当の意味での最新の、そして細心の営業姿勢を、弊社および私は心掛けていきたいなぁと思います。

 

ん〜〜〜〜、かなりマジメに締めくくってしまった今回の「マスタード・パフェ」でした。

 

(29/April/2004)

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